亡夫との別れのあと、困ることはたくさんあります。
手続きのこと。
お金のこと。
これからの働き方のこと。
住まいのこと。
片づけのこと。
考えなければいけないことは、山ほどあります。
でも、今の私にとって、いちばん先に立て直さなければいけないのは、もっと手前のことでした。
食べること。
寝ること。
生きていくために最低限必要なことです。
そんな当たり前のことが、介護の生活の中ですっかり乱れていました。
友人から「ご飯食べてる?」と連絡をもらって、
はじめて自分の食生活が乱れていることに気がつきました。
空腹になったら食べる。
逆に言えば、空腹を感じなければ食べない。
そんな日もありました。
自分のためだけに何かを作る気力もなく、
何を食べたのか、よく思い出せない日もありました。
眠ることも同じです。
介護中は、24時間うめき声を聞いていました。
それなのに今は、静かすぎて眠れません。
夜中に何度も目が覚めます。
介護中は、眠れなくても仕方がないと思っていました。
目の前のことを回すだけで精いっぱいだったからです。
けれど、ひとりになった今も、その乱れを引きずっています。
このままではこの先の暮らしを立て直せない気がしています。
本当は、お金のことも考えなければいけません。
ここでいうお金のことには、
手続きのことと、これから仕事を探すことも含まれています。
けれど、介護中に負ったけががまだ残っていて、
今は書類を書くことさえ思うように進みません。
この年齢でのけがは、無理をすると長引いたり、
かえって大変なことになりかねない。
そんな不安もあります。
余裕があるから後回しにしているわけではありません。
これから仕事を探す必要もあります。
健康のことも気になります。
介護中は家を空けられず、予約していた病院もキャンセルしていました。
そして今、病院に行こうと思うなら、
その前に少し食べて、少し眠れていないと、
通院する前に自分が倒れてしまうかもしれない。
そんな心もとなさがあります。
だからこそ、今の私に必要なのは、
まず食べることと、寝ること。
その二つの習慣を整えることを軸にして、
少しずつ暮らしを立て直していきたいと思っています。
習慣は、始めたからといってすぐに結果が出るものではありません。
むしろ、変化が見えるまでには時間がかかるのだと思います。
それでも、何もしなければ何も変わらない。
大きな目標を立てるより、
まずは今の暮らしをこれ以上崩さないこと。
そのために、できることを少しずつ試してみようと思います。
たとえば、
朝、何か温かいものを口にすること。
夜、早めに眠る準備をしてから布団に入ること。
昼と夜の区切りを、できるだけ意識すること。
とても小さなことですが、今の私にはそのくらいがちょうどいい気がしています。
世の中では、
前向きに、とか、気分転換を、とか、生活リズムを整えて、と言われます。
たしかに、その通りなのだと思います。
でも実際には、そんなにきれいには進みません。
立て直したい気持ちはある。
けれど、すぐには整わない。
その間にいるのが、今の私です。
だからこそ、まずは
「ちゃんと食べる」
「少しでも眠る」
そこから始めたいと思います。
